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アウトドアとナイフ

アウトドアを楽しむとき,お気に入りのナイフがそばにあればその楽しさもひと味違ってきます。
折角現実から離れた場所で、年に何度も行けないキャンプなのに、家の包丁では何か寂しいです。
包丁は、料理をするのに大変適した刃物であることは間違いありません。使い慣れたものならなおさらでしょう。
しかし、ちょっとキャンプを変えてみましょう。包丁では出来ないことがいろいろ味わえます。
アウトドアをじっくり味わう。その意味からもナイフを使用してみましょう。

料理だけでなく,ナイフはいろいろな場面で活躍します。
雨が降ってきただけでも、ナイフは使えます。
タープに雨が溜まるのを防ぐために、ロープに重りをつけて水を流す。そのロープを切るときに使います。
雨に濡れた薪が燃えやすいように、薪の表面をナイフで削り、燃えやすいようにします。

トレッキング中,突然の嵐・風雨に見舞われました。シェルターが必要です。
木の枝を切ってテントのポールの代わりにします。木の葉を枝から切ったりして屋根を作りシェルターを作ります。
こうなった場合、ナイフがないと何もできません。

地震等天災に見舞われることもあります。
災害現場では身近にあるものすべてが、生きていくために必要になります。
飛行機事故で偶然に生き残った人がまず最初に必要とするのは、ナイフだそうです。
服を作ることや、食べ物の調達、火起しの道具など、作らなければならないことはたくさんありますが、そのすべてにナイフが必要となるのです。



■キャンプとナイフ

最近のキャンプ事情はオートキャンプに代表されるように、
簡単で手軽なものが多いですね。
車でキャンプサイトまで乗り込めるため、
いろんなものを運び込むことができます。
テーブル、イス、大型コンロ、大型ランタン、テント、寝袋、テントマット、
数え出せばきりがないくらいです。
そのような人たちが、どのようなナイフを使っているか見てみますと、
やはり包丁を使っている人が大部分です。
例えば小川などで流木を探して、マイお箸を作ってみたい,
小さな倒木で枯れ枝でトーテムポールを作ってみたい,
ナイフがあれば、それで作ることが出来ます。包丁では楽しめない発見があるはずです。
しかし、ナイフは万能のようであっても料理では包丁に負けます。
ニンジンや大根が綺麗に切れません。
でも、使い方を駆使すれば、どうにか切れます。
使い方を工夫していろんなものを切れるようになれば、
ナイフ持参のキャンプもまた一段と楽しくなるでしょう 。

普段の生活では刃物で食材以外を切ることはあまり考えないと思いますが。
アウトドアでナイフを使うシーンは野菜や肉を切る以外にも結構あります。
特に高価な鋼材を使用した刃物は、いろんなものを切ることが出来ます。
下に紹介する物は、キャンプをするときにあらかじめ用意すれば作る必要もないものです。
また,このように使用したらナイフの切れ味が悪くなるし、
もし悪くなったら研ぐのが面倒だと言う意見もあるでしょう。
でも、折角良いナイフを手にしたなら,是非使ってください。

今回はごついナイフではなく、フィッシングナイフを使いました。
これでもできちゃいます。
さらにごついナイフだと、車のボンネットでも刺す事が出来るのです。。。。


おろしがね

缶の底辺をカットします、押すだけでは切れないので、前後に動かしながら切り進みます。
底辺の内側からゆっくりとナイフの先を差し込みます。
写真のように全体に刺し傷が付けばOKです。
底に突起した所でワサビやニンニクをすりおろすことが出来ます。


マイカップ

キャンプでは殆どのみんなが紙コップなどを用意します。
私がキャンプを始めたころ、カップを持って行かなかったのでこのような発想が生まれました。
飲んだ後の空き缶でそれぞれのカップを作るのです。
カップを上のほうでカットします。
カットした後の切り口は危ないので内側に折り曲げます。
それぞれ形が違うので、自分のカップも間違わないわけです。
お茶やコーヒーなどを温めなおすときは、コップのまま火にかけることも出来ます。
エコにも役立ちます。



ろうそくランタン

今ではランタンと言うと、ろうそくを使う人は少ないですが
これは、昔、ランタンを使っていなかったキャンプで作った傑作品です。
今でもガスランタン以外にこのランタンも作り、使っています。

缶の上下に切り込みを入れます。
上の切り込みから下の切り込みまで切ります。観音開きに開いて完成です。
開いたところが風の進入を防ぎます。下の場所に砂を入れて、そこにロウソクを立てます。
砂の重みで転倒も防げます。ほのかな明かりでキャンプも醍醐味を増すでしょう。


蚊取り線香立て

夏のキャンプには蚊取り線香は欠かせません。
蚊取り線香はキャンプサイトの四方に備えると蚊も少なくなります。
そんな時、線香に入っているのは1個の線香立て。1個では四方に立てられませんね。
そこで、空き缶を利用した線香立てです。
写真のように缶の側面を螺旋状に切り出します。
螺旋の先端を尖らせ上に向けます。そこに線香を取り付けます。
下の部分には砂を入れて転倒を防ぎます。




バーベキューに欠かせない串も、皆さんあらかじめ用意することでしょう。
でも、やっぱり作ってみましょう。
市販の串は綺麗すぎて、魚などを刺した場合火のそばに刺しても下に滑ってしまい、砂まみれになったりします。
しかし、手作りは荒いので、魚が滑らない利点もあります。
砂に刺すところを太いままで残すとしっかり刺せます。
長さも工夫してくださいね。





上の作品を全部作った後で、玉ねぎを切ってみた様子です。
刃落ちは殆ど無く、普通に切れます。
ナイフは万能です。
万能なだけに使う人間が頭を使い工夫しないとその威力を発揮できません。
いろんな使い方をすることで、その用途は限りないと思います。
上の紹介はごく一部ですので、みなさんも工夫を凝らし、ナイフを使ってみてください。



キャンプに適したナイフとはどんなものでしょう。
包丁とよく似た大きさのナイフを使えば、より、包丁的な使い方が出来ると思います。
少し薄めの鋼材を使って刃がストレートで長めのナイフ。
ハンドルはマイカルタのような、経年変化の少ないものを使用します。
シースはしっかりとした、抜け落ちないものがいいでしょう。

お薦めナイフは
※フィールド&ストリーム
※ユーティリティ



■ハイキング・トレッキングとナイフ

多くのトレッキングを見るようになった今日この頃。
中高年を中心に山登りをする方々が増えているのは間違いないですね。
体力つくりや健康維持のため、また、メタボリック防止など、
体に気を使ってのトレッキングでしょうか。



トレッキングにナイフ?と思う方もいると思います。
実際トレッキングしている方でナイフを持っている方はあまりいないと思います。
持っていたとしても、10徳ナイフくらいでしょうか・・・。

ナイフを使う場面を想像してみると,食事の場面でリンゴを剥くとき使います。
それと・・・・・・・・・・・通常はあまり使う場所は無いかもしれません。
しかし、「いざっ」という時はナイフなしに語れません。
年間何人の人たちがトレッキング(軽登山)で遭難しているでしょう?自然を甘く見ては困ります。
こういう私も、海での遭難経験があります。是非下の体験談をご覧下さい。
ナイフは緊急時に無くてはならないものとなります。ナイフが我が身を守ってくれるのです。
是非、しっかりと作り上げたナイフを手に、山に入ってください。腰に1本あるだけで、とても安心できるのです。

  
トレッキングに適したナイフはどんなものでしょう。
出来るだけ重量を軽減させたいため、刃渡りが短いのでいいでしょう。身幅は広くなく、鋭利なものでどうですか。
厚さは緊急時を考え、薄くしない方がいいでしょう。ハンドル材も軽いものを使用すればいいでしょう。
すぐに取り出せるようなシースがいいでしょう。

お薦めナイフは
※トレッキング
※フィールド&ストリーム
※ユーティリティ




■釣りとナイフ

釣りといっても、いろんな釣りがあります。
海釣り、川釣り、渓流釣り、ゲームフィッシングetc・・・。
食べるための釣りだと、その場で捌いたり、〆たり、ナイフの使い道はいっぱいあるようです。


海釣りをする人に知り合いがたくさんいますが、その殆どが、100円で買ったような安物ナイフを使っています。
どうしてか意味を尋ねると、みんな口を揃えて「錆びるから、使って捨てる」だそうです。
分からなくも無いですが・・・。

安物のナイフを見てみますと、刃は切れなくなっていて、刺すには刺せますが、切るといった作業では身が潰れることもあります。
釣りをする人にはぜひとも勧めたいのが、カスタムナイフです。

釣りに適したナイフはどんなものでしょう。
シャープなラインがいいですね。あまり長くない方がいいでしょう。
腹綿を出したり、鱗を取ったり、身を切ったり、皮をはいだり、いろんな作業が待っています。
持ち方もいろいろです。
すぐに持ち替えられるようなハンドルデザインで、ヒルトレスのものがいいでしょう。
錆びにくい鋼材を使う必要があります。
ハンドルは、水に浸けても変化の少ないものを使用します。
   

お薦めナイフは
※フィッシング
※フィールド&ストリーム






■アウトドアが趣味の私の,いろいろな経験談です。ナイフも大活躍です。

 【不思議な縁のナイフ】
親しくして頂いているある猟師さんから,その方が長年愛用していたカスタムナイフを頂きました。
私の師匠・相田義人氏作のセミスキナーでした。
20年ほど前,相田さんと面談の上オーダーしたそうです。
その使用感はダントツで,所有している50本程のナイフで数百匹の鹿猟をした結果、
このナイフが一番の使いやすさだったそうです。ちょっと感激です。


さて,このナイフ,とても不思議な縁で猟師さんと結ばれていました。
ある日,猟にて鹿を解体途中、ナイフを紛失しました。
仲間総動員で捜索するも発見できませんでした。
しかし20日もたった後、解体場所から少し離れた場所で友達が発見しました。

また,ある春先、ぬかるんだ水溜りの中にシースと共に落としてしまい紛失しました。
夏になって地元の職員が乾いてきた水溜りの泥の中から発見、猟友会に届出て,手元に帰りました。

いつからかこのナイフがまたなくなりました。見つからず,既にあきらめていました。が,
当時所有していた車両を甥に売った1年後の事。
車両をレストアすることから、甥がシートをはずしたところ、隙間から発見されました。

こんな経緯があるため,既にナイフとしては寿命が来ていましたが愛着がありどうしても手放せなかったとのこと。
私が相田さんの弟子と言うことがわかり,「これももう一つの縁。貴方に託します」と渡されたのでした。
何十回も研ぎ直され,へってしまっていますが,長い年月しっかり働いてくれた大切なナイフです。


【北海道のヒグマ】
北海道でのカラフト鱒釣りでの出来事です。
知床半島の最北端の町、ウトロから船を出しました。
途中、川の流れが海に流れ込んでいるところがあります。漁師の船長が何かしら興奮しています。
何だろと思っていたら、その流れ込みにヒグマが親子でいるのです。
地元でも珍しいらしく、しきりにカメラのシャッターを切っていました。
何でも、保護区には熊はいくらでもいるそうですが、人間のいるところには出てこないらしい。
実は保護区に船が入り込んでいたらしいのです。
後から聞いた話によると、保護区に勝手に入るカメラマンが後を絶たないそうです。
そして熊に襲われ,中には骨も残らないくらい食べつくされた人骨も出てくるようです。
熊の領域に勝手に踏み込んだ報いなのでしょうか?
保護官たちは、彼らの残したカメラやノートを密やかに家族に返すそうです。
おおっぴらにすると観光客の足が止まるからだそうです。
アウトドアも良いのですが、決まりは守って危険のないように楽しみたいものですね。


【北海道での、岩魚釣り】
北海道の渓流つりで一番怖いのはやっぱりヒグマです。
漁師さんに引率されて向かった先で手渡されたもの、それは爆弾。通称「熊爆弾」
アニメに出てくるようなその爆弾は、直径3センチくらいのものなのですが、その威力は相当なものです。
時々爆発させながら先に進んでいくのですが、何の前触れもなく爆発させられると、腰が抜けそうなくらいの大きい音。
この音じゃ、熊さんも逃げるでしょ・・・・
その時の釣り自体は馬鹿釣れで楽しかったですが、反面,ヒグマの怖さを地元の人から聞いていたため、
ポケットに忍ばせていた熊爆弾と、腰にぶら下げていたナイフで、恐怖心を跳ね返しながら釣りだったのでした。
ナイフはこの場合、護身用になるんですね。やっぱり熊は怖いです。

【瀬戸内海での遭難事件】
以前は友人と船に乗ってよく釣りに行きました。
あるとき、1泊の予定で無人島に船を乗りつけ、上陸し釣りをしていました。
穏やかな一日だったのですが、夕方になって風が吹き出したのです。
どんどん強くなって、とうとう嵐のような風になりました。
船は錨がはずれ、岩場に叩きつけられ、木っ端微塵・・・・・。海の藻屑となりました。
泊まるところも無いのですが、途方にくれてばかりはいられません。
持ってきていたナイフでサバイバルです。
このときほどナイフを持っていてよかったと感じたことは他にありません。
コッフェル代わりのコップなどを落ちていた空き缶で作り、箸を作り、シェルターまで作りました。
次の日に風はやんで、知り合いの漁師に迎えに来てもらった次第ですが、こんな体験はもうこりごりです。
しかし、こういう時,ナイフは本当に役立ちます。サバイバル時にはなくてはならないものです。

【ウサギに遭遇の件】
ある時、キャンプに行く途中の出来事ですが、車2台でキャンプサイトに向かっていました。
友人が前を走り、私が後ろを走っていたのです。
曲がりくねった山道を走行中に、前の車がいきなり急ブレーキをかけると同時に、後ろタイヤから妙なものが飛び出してきました。
ぬいぐるみ?ボロ雑巾?なんだろ?
と、降りて見てみると、車に轢かれたウサギだったのです。
かわいそうに、飛び出したところが車の直前で、事故にあったのです。
友人と話し合った結果、このまま放置するのも申し訳ないから今夜の食料にさせてもらおうということになりました。
キャンプサイトに到着してからいざ解体。
持ってきていたナイフで毛皮を剥ぎ、内臓を取り出し、首も落としてしっかり洗浄。
揉んで血抜きもしました。
普通に焼いたのでは臭いだろうということで、燻製にすることにしました。
即席の燻製は、熱燻といって、鍋でも簡単に作れます。
味はとてもヘルシーで美味でした。ウサギさんに合掌。
こういった風にできるもの、手元にナイフがあったからだと,心から思うのです。




■現場でのナイフの取り扱い

  

 ナイフは木を切っても、肉を切っても、何を切ってもナイフに何かしらの汁?そんなのが付着します。
 それを放って置けば、水分から酸化し、やっぱりナイフが錆びようとします。ナイフは常に乾いた状態にしておきたいものです。
 使いながら、ズボンでブレード面を拭くとか、ティッシュで拭くとか、常に気を使いながらナイフも使ってください。
 シースに入れたときに、シース内が汚れるのが防げます。